シャーウッド財団の豊富な資金を背景とした、ヘンリー・シャーウッド総統を頂点とする結社。歴史にその名が現れたのはノーブルソサエティとしてアトラス建造に参入した2036年。シャーウッドを頂点とする階層性の強い組織であるほかは、組織の全体像、構成などは詳細不明。
組織上層部の構成員には「ナンバー」と呼ばれる序列制に基づく称号が与えられ、ナンバーの数が小さい者ほど地位が高く、ナンバーを付与されたものは「ナンバーズ」といわれる。しかし、ソサエティ本部「センチネル」はナンバーズの中のさらに限られた者のみ知るにとどまるなど、幹部にも徹底した情報統制が適用されている。
世界中で紛争を持続・勃発させることが主な目的とし、各国の要職に就くソサエティ構成員を通じて国政を操ることで国内・周辺地域に情勢不安を引き起こし、紛争地域へ武器提供・増強を施し激化させていた。武器支援は対立勢力の弱者、特に比較的少人数で組識されたゲリラなどに対して行われ、反対する勢力との兵力を均等に保つことで紛争をコントロールしていたため小規模な衝突も長期化・大規模化した。
ソサエティとアトラス計画
2036年、アトラス計画の停滞期に民間の参入が認められ、ソサエティの前身である「ノーブルソサエティ」が計画に参加し、
シャーウッド財団の財力の下で軌道エレベーター建造は順調に続行された。
2040年、
ノーブルソサエティは軌道エレベーター建設の権限を完全に掌握するためのに、計画の主導的立場にあったベルギー首相のリヒターを暗殺。さらに、シャーウッドは、軌道エレベーター完成までの延命と世界情勢のコントロールを目的とした巨大航空機センチネルを建造。
2041年には、ノーブルソサエティ解体の正当な理由を得るため、ヘンリー・シャーウッド死亡という嘘の発表をし、軌道エレベータ建造は新設の
ノーブルコミュニティが継続した。その裏でノーブルソサエティはシャーウッドの野望を実現するため地下組織
ソサエティとして本格的に各国の紛争に介入を始めた。
2064年、ベルゲン共和国でアーク・ヘルブラントによるクーデターに巻き込まれたアルベルト・グレイブナーらがソサエティの独自調査に乗り出し、すでに対ソサエティ活動をしていた
ガーディアンと協力体制をとった。ブラジルのエスポルテで大規模な本拠地探索作戦を展開し、ヘンリー・シャーウッドら幹部が搭乗していたセンチネルを撃墜。しかし、シャーウッドの生命維持装置停止が、軌道エレベーター「アトラス」の攻撃装置起動と連動していたため、軌道エレベータ上層の衛星軌道上からサンクトリヒのマステン村に電磁波ビームレーザーが発射され村は消失した。事態を重くみた各国政府、ガーディアン、カーネルライト協会などが軌道エレベータの機能を停止させるため合同軍を派遣し、コアと呼ばれる機能中枢の破壊に成功。
これら一連のソサエティによる謀略によって、各国協調による治安維持が再び重要視される契機となり、そのシンボルとされた軌道エレベータの修復が各国の協力により始められた。