フロントミッション・天網/バイオニューラルデバイス(B.D.)

ミゼット・ブラウン
Dr.Mizzete Brown
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2042年生まれ?。O.C.U.科学技術庁将校として、2070年代、胎児の脳に情報を記憶させる研究に携わり、B組織での研究活動ではB型デバイスの基礎技術確立に貢献したが、生体兵器の非人道性に気づき軍から逃れた。後、ハフマン島フォートモーナス市近郊の野戦病院で医師を務めていたが、B.D.の機密保持者としてO.C.U.から身を狙われていた。ハフマンの魂にも助力し、事件解明に貢献している。
ギルモア
Dr.Gilmore
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身長:---cm/体重:---kg
U.S.N.軍ニルバーナ研究員。かつては、O.C.U.軍で人工授精で誕生した胎児の脳を使用した生体コンピュータの研究に携わり、人間の脳を記憶装置として使用する研究をO.C.U.軍やB組織で担当していたが、研究主任が研究データを持って失踪したため研究が頓挫。ドリスコルの誘いでニルバーナ入りし、B型・S型デバイスの開発に着手。
第2次ハフマン紛争末期には、実戦投入可能なB.D.対応WAP試作機(90式?)を数機完成させた。ニルバーナ解散後の動向は不明。

  • 026,031,172
  • Bioneural Device(B.D.)

ヴァンツァーの反応速度向上を目的に、人間の脳を記憶装置・操縦機構として利用した、ヴァンツァー制御用バイオコンピュータ製品・技術・理論などの総称。

ザーフトラ共和国から理論の提供を受けたサカタインダストリィが、ザーフトラ共和国主導のもとO.C.U.・U.S.N.各国の主に軍部との共同で、2070年代に開発をスタート。研究開発は極秘裏に進められ、2092年のデイリーフリーダム紙がハフマン紛争の真実(サカタインダストリィ事件)を報じるまで公になることはなかった。
この事件で生体コンピュータ研究は全世界から批判を受け、人間の脳を摘出しデバイス化する開発は禁止された。しかし、その後も派生した技術研究が医療分野で進められ、軍事においても人の動きをいかにシミュレートできるかというヴァンツァーの設計思想に合致する技術として、各国軍がヴァンツァー制御機器としての開発を行い続けた。

当初のB.D.は培養脳を用いて開発・生産されていたが、2070年代に胎児の脳を用いたタイプ、成人(兵士)の脳を摘出し機器化したタイプの「B型」、存命パイロットの脳とヴァンツァー制御装置を直結・連動させる「S型」が開発された。

また、サカタインダストリィと両国が後ろ盾となっていたヴァンパイアズが中心となっていたパペット・ソルジャー・プランでは、脳死状態に陥ったパイロットの意思を制御する技術に関して研究開発が進められた。ヴァンパイアズ壊滅後は、サカタ社やニルバーナ機関にその理論や成果が引き継がれた。

サカタ社はニューロアドバンスドCPU搭載のB.D.シリーズとしてMULS-P互換のコンピュータを販売していたが、バイオコンピュータであるか、どのタイプのB.D.に該当するかは不明。

B型デバイス

  • 172

人間特有の思考・判断・経験など継承したヴァンツァー制御のコンピュータとして優秀な兵士から摘出した脳を機器化(デバイス化)する技術。またはそのデバイス。当初のB.D.は培養脳を用いて開発・生産されたが、2070年代に胎児の脳を用いたタイプ、成人兵士の脳を用いたタイプが開発された。

第2次ハフマン紛争中、盛んに実験・開発が進められ、技術によりヴァンツァーの戦闘能力は飛躍的に向上したが、搭乗パイロットによる操縦が不能に陥るなど機体の暴走が起き信頼性に欠けた。また、“反応”を高めると一定時間後に拒絶反応が出る、加速剤と精神抗性剤の調整が確立されていないなど、安定的な運用には課題があった。
紛争では、U.S.N.軍で90式、レイブン、シーキング型が実戦に投入されている。

B.D.対応の機体に搭乗するパイロットは転換手術と転換訓練を受ける必要がある。

S型デバイス

  • 172

脳神経学と臨床の権威であるモーガン・ベルナルドが提唱した「S型理論」を実現した技術。搭乗パイロットに転換手術と呼ばれる外科手術を施してインターフェースとなる部位を体内に埋め込み、ヴァンツァー制御時にインターフェースを介し、脳とヴァンツァー制御装置間で神経信号を用いたダイレクトリンクによる操縦を行うことができる。

医療分野での応用

S型技術の応用が各国で盛んに続けられ、義手・義足の開発に役立っている。欠損した部位の延長を補う場合や、脳から信号を直接バイパスして機器と接合する場合にも用いられる。

軍事利用

パイロットの脳とヴァンツァーの制御装置を直結して、ヴァンツァーの制御を脳からの神経信号により直接行うことが可能となる。
第2次ハフマン紛争時、ザーフトラ共和国が開発に成功し、ドリスコル大尉が自らB.D.マテリアルに志願し、S型デバイスを通じてミール・オルレンと直結した事例がある。
U.S.N.では特殊作戦軍が極秘裏にS型デバイスを独自開発し、プロトタイプ被験者のリン・ウェンライトをはじめ、軍には被転換手術者が多数所属している。

S型デバイスを利用したWAP操縦の弊害

本来存在しない器官を操るために脳を限界まで酷使することで、運動野と感覚野が異常発達する。感覚器は数百倍の感度になり、ヴァンツァーのパーツに応じた器官が肉体に現れる。一方で、思考力の欠如・記憶の喪失・人格障害などが起こり、実験では8割が精神崩壊に至るといわれる。記憶障害については、フィードバックされる 過電流が神経接続を断ち切ることが原因ともいわれるが詳細は不明。被転換手術者は、自己を保つために基盤となる過去を学習しすることで、記憶障害を補完する。
後にマイクロマシン技術により、これらの障害は克服されるようになった。転換手術を必要としない脳内スキャニングの新技術に代替され旧デバイスは搭乗者への負荷を理由に完全撤廃が決定された。

S型デバイス障害の評価方法

障害の進行度は8段階で評価され、もっとも重度な障害は「G」。一例として、障害進行度A-では「情報記憶の欠落が10%未満の軽度障害者」、障害進行度Gでは「個人的な情報記録の欠落が80%を超え、精神活動は検知されない」などとなる。

障害への対症

2112年以降は、転換手術を必要としない脳内スキャニングに代替され、被転換手術者に対する負荷が大きいS型は完全撤廃が決定された。 なお、S型技術は医療分野では義手・義足などをコントロールする技術として応用されている。

S型(バイオニューラルデバイス[ベルナルド方式])

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モーガン・ベルナルド及びその並列人格に施術されているS型技術またはそのインターフェース。U.S.N.軍の採用するS型の改良技術にあたる。

通常のS型はヴァンツァー制御を主たる目的としているが、同方式ではそれに加え、記憶・思考情報などを他の個体やシステムにコピーすることが可能で、同方式による施術を受けた他者の脳に、これらの情報をコピーすることで一時的・継続的な人格の乗っ取りが可能となる。また被施術者間で意識・記憶を並列化でき、思考を同時に処理することもできる。
乗っ取り(脳の侵食)を受けた人格・個体によっては、何らかの因子によりもとの自我を取り戻し、侵食していた人格を排除することもあるが詳細は不明。

同方式では精神疾患が起こらず、脳の限界領域を超えた酷使による記憶障害を誘発しない。ベルナルドは前方式の技術を自身で「失敗作」と評している。

「S型デバイス(ベルナルド方式)」とは、モーガンのみが用いる脳ハッキングが可能なデバイスのことを指すための編者の造語。リンやヘクターのデバイスには同様の現象(ハッキング)が見られない、またベルナルド方式では記憶障害もないということなので、両者には明確な違いがあると判断して、ここではそれぞれを別項とした。

モーガンの人格乗っ取りでひとつ注目したいところがある。
リンのS型は特殊作戦軍がB.D.技術応用により独自開発したプロトタイプ被験者であるから乗っ取りができない別の規格としても、ヘクターは捕虜としてマテリアルとなりS型化された一人なので、同じ時期に施術されたグレンと同じく脳に第三者(モーガン)の介入が可能なのではないだろうか。
しかし、S型であるヘクターはモーガンにハッキングされることはなく(少なくとも表面上は)、モーガンも「君らの脳にはいつでも侵入できる」などとは語らない。侵入できるがしないのか、できないからしないのか、物語の都合上しないのか。

完全に余談だが、かなり以前からごくまれではあるが「A型(デバイス)」という記述をネット上で見かけることがある。頼りないヒストリカにもこの語句は掲載されておらず、既刊の攻略本類、1995年当時の雑誌の紹介記事にも見当たらない。出典不明、いつどこで言われ始めたのかも不明。何かご存知の方はご一報を。

多くのタイトルで重要な役割を果たすB.D.であるが、その種類について体系的に整理された資料がないので様々な解釈ができる。信頼性の低い資料となってしまうが以下にまとめてみた。《M3u》などはUSNサイド・ミッション3の略記。培養脳と胎児の脳は、同義で使われているかもしれない。またシーキング(ガベル)の型番の末に「S」とあるのが気になるところ。ところで「満月の夜はコンピュータの精度が上がる」という話。B.D.に限れば、あながちウソともいえない。

培養脳 「BDシリーズ」として認知され、流通・市販されている。能力は高いが動作が不安定とも。 アエス?カロル?
胎児の脳 2070年代から着手。ブラウン、ギルモアがOCUで研究。 ---
成人の脳
(兵士の脳)
B型 成人の脳髄を摘出し、マテリアルの持つ戦闘経験、判断力を継承。パイロットに転換手術が必要。製造技術は未完成。 サカタ90式(M3u)、シーキング(M16o)、レイブン(M24o、カレンデバイス)、レイブン(M23u)
S型 パイロットの脳髄をヴァンツァーの制御装置と直結することで、人体とWAPの完全な融合を図ったもの。ザーフフトラが開発。 ドリスコル機(M30o)、マテリアル候補:ケビン