M.I.D.A.S.事件

 関連項目
MIDAS
日防軍クーデター
イマジナリーナンバー
フィリピン紛争

大漢中軍がOCU艦隊攻撃

2112年12月、フィリピンのネグロス島沖を沖縄海洋都市へ向かい航行中のOCU艦隊(指揮官:ペタン小将)が大漢中軍艦船と航空機による攻撃を受け、数隻が大破した。被害を受けたのは、海洋都市へ侵攻上陸した大漢中に対し急遽派遣されたOCU海軍並びに海兵隊の陸上部隊。
 

●左上はバタンガス周辺図で赤・橙はMIDASの爆心地・効果範囲。ご覧のように効果範囲はバタンガス中心地を直撃ではなく、沿岸をえぐるような形である。投下地点はゲーム中の爆発時ムービーを参考にした。
●右上は京浜地帯・房総半島で、ピンクの円は横須賀を中心としてバタンガスと同規模の爆発が起こった場合の効果範囲。日防軍基地での爆発規模ではない。基地での暴発はバタンガスに比べればかなり規模は小さい。「本牧」はエマ編ミッション9の港、「富山(とみやま)」は首相が軟禁されていた保養地。
●下は海洋都市での爆発を想定したもの。内円はバタンガスと同規模を示し、外円は、オリジナルがコピーの180%の威力を持つとの記述を単純に径に反映させたもの。実際にはオリジナルの爆発規模は比較対象物がないので不明。念のため補足しておくが、ゲーム中で海洋都市のMIDASが爆発したのは、MIDASが埋め込まれたブロックを被害を最小限に食い止めるため沖に移動させてからであって、地図のように全島が巻き込まれたわけではない。

(2112年夏頃?)日防軍が極秘作戦でUSN・アラスカの放射線研究所からMIDASを強奪。これをオリジナルとしたMIDASのコピー2基が、横須賀基地で大学の研究者らにより製作された。コピーはそのまま横須賀基地に置かれ、MIDASオリジナルは沖縄海洋都市のプライマリィ・ブロック地下部に移送された。

同年10月31日、MIDASコピーの1基が横須賀の日防軍施設内で暴発。すでに水面下で、各国に潜伏するラーヴヌイのエージェントが、各国情報部へ向け「MIDAS強奪は日防軍によるもの」という情報をリークしていたが、この爆発事故によりMIDASの所在が明白なものとなり各国の関係機関が調査・作戦を開始。この段階での各国のMIDASに対する認識は、“唯一のコピー”が暴発し、オリジナルが日本のどこかにあるという情報を掴んでいたにとどまり、2基目のコピーの存在には気づいていなかった。

OCUは日防軍にオリジナルMIDASの引渡しを要求。これに対して日防軍はオリジナルを沖縄に保持しつつ、爆発を逃れたもう一つのコピー(日防軍では「標的A」と呼称、制御系が一部改変されている)とコピー製作に携わった科学者を厚木基地を経由してフィリピン・タール基地へ移送することでオリジナルの存在を隠し続けた。

MIDASのフィリピン移送に伴い、内戦状態にあるフィリピンはMIDASを追う各国の干渉を受けた。特にFIAのエージェントとして行動し、大漢中とも内通していたミナエフは難攻のタール基地への侵入を成功させるため、政府軍と反政府軍(PLP)の膠着状態にある内紛を激化させ、混乱を利用しようと画策。大漢中情報部を通じて、大漢中軍にPLP軍の支援を促す。計画通り国内は混乱(11月8日〜)し、FIAパープルヘイズのヴァンツァー部隊がタール基地への侵入に成功する。しかし、大漢中軍の侵攻に恐怖を感じたタール基地司令のフォーサイスが独断でバタンガス沖にMIDASを投下。大漢中艦隊は壊滅するが、市街にも甚大な被害が出た(11月13日)。

MIDASがすべて失われたと判断した各国は、開発関係者の確保へ作戦内容を切り替える。大漢中が一時的にMIDAS開発者のE.クラムスコイ博士の身柄を拘留するが、大漢中とも内通していたミナエフの裏切りにより拉致され、博士は大漢中の手を離れた。オリジナルのMIDASを切り札に据えた日防軍が、クーデターを蜂起(11月下旬)。

日防軍はオリジナルMIDASの存在を隠したままであったが、ミナエフは「日防軍が強硬手段をとっているのは、切り札(MIDAS)を保持しているため」と推測し、日防軍と接触してMIDASの隠蔽場所の情報収集を行った。場所を特定する情報を得ると、沖縄海洋都市へ渡り、MIDASの現物を見ることでその構造を理解した後、MIDASを起爆。ミナエフを追跡していた日防軍指揮下の部隊(武村和輝ら)の処置により、MIDASの隠蔽された区画が都市本体から切り離され、爆発による被害はその一区画に留められた。ミナエフは、日防軍指揮下の部隊との交戦後、行方不明。

一連の事件後、被爆国であるフィリピンを中心にMIDAS技術の凍結とその監視組織の設立が提言された。


●上の略図中・右上にある“※”は、エマ編ではルカーブが作動させた時限式装置で起爆、アリサ編ではアリサが手動?で起爆の違いがあるので、苦し紛れに※。
●概略を追ったものなのでアリサ編/エマ編に分けて書いていない。もとを正せばゲームのストーリーであるから詳しく書こうとすれば、事件の解説ではなくて「主人公の行動記録」になってしまうので、この程度の記述でご勘弁を。そもそも、和輝らはFIAのデニスや大漢中のリュウに保護され利用されただけの存在で、冤罪ではあるが「当局からの追跡から逃れる」、「妹を助ける」という非常に私的な動機で参戦していたに過ぎない。また、フィリピン、大漢中、日本での諸作戦成功に貢献したのかもしれないが、それぞれPLP、華蓮団・人民軍、日防軍の駒のひとつとして前線に立ったに過ぎない。サードもガンハザードも主人公の行動が世界が動いていくという、非常に近い物語の構造で、この手のゲームは話のリアリティが出にくく嘘っぽくなる。どうしても和輝の行動詳細が知りたいという方はパーフェクトワークスをどうぞ。