天網・資料集について
(2003.10.19、2008.2.24)

概要

当資料集は、『FRONT MISSION』シリーズの独自編纂の設定資料集です。

ゲームソフト(以下、本編)、関連書籍、スクウェア・エニックスのサイトなどの資料をもとにヴァンツァー・兵器・人物・国家・組織・企業・地理・歴史などフロントミッションの世界観・諸設定を整理し再構成しています。

ただし、『ガンハザード』だけは他のタイトルから独立した世界設定を持っているため、完全に分けて情報を掲載しています。→[ガンハザードを別掲する理由]を参照。

書籍、本編の情報に忠実に従い、個人的な憶測・判断は極力排除しています。推測の域を出ない情報には「?」をつける、欄外(本文中の黄枠)でその旨を述べることで区別しています。
また、当資料集では、フロントミッションを一つの物語世界としてしか捉えていませんので、コンテンツ内にゲームの攻略に有用な情報はありません。攻略に関する優良サイトは多数ありますので、そちらを参照して下さい。
資料集という性質上、ほぼ全ページに渡ってネタバレの嵐です。タイトルごとに区別する方法をとっていないので、1作でもクリアしてないものがあれば、ネタバレ情報に遭遇することは明らかであり、ゲーム本来のドラマ性が失われるので未プレイ者の閲覧は強く拒否します。

掲載項目

ゲームシステム、攻略、開発過程、作品アウトライン以外の本編ストーリーを支える、または中核となる世界観・設定を掲載しています。しかし、すべての設定やストーリーを掲載しているわけではありません。

ひとつは、プレイヤーによって本編内容が変化する場合、情報を確定できないため掲載できないものがあります。「アルダーやコングをキャニオンクロウに入隊させない」や 「オルタナティヴの分岐」や「エマ編・アリサ編」などがそれにあたります。

もうひとつは、いわゆる「歴史的意義」といわれるもので、マクロな世界史的視野でみた場合、世界や社会に対する影響が少ないものは掲載を見送っています。サードを例にとると、2112年11月の薫風杯帝北大ミスコンが「第177回」であることは、世界史に与えた影響は皆無ですので、歴史年表には登場しません。また、武村和輝や草間亮五はストーリーの中心人物ですので、本来なら優先される存在ではありますが、フィリピンでフィリピン軍と戦ったのはPLPであり、日本で佐々木派のクーデター軍に対抗したのは日防軍の一派であって、和輝らは私情と合致する目的を持つ組織へ偶発的に参加していた傭兵であり、大きく扱う必要はないというのが、このサイトでの位置づけになってます。

人物について

攻略本で登場人物として紹介されるキャラクター以外にも酒場の客や闘技場の見物人なども取り上げていますが、「名前が画面上に表示されること」を掲載の基準にしているので、マスターや店員は除外(一部例外あり)しています。また、コロシアムのファイターはストーリーへの関与が希薄なので掲載は見送っています(一部例外あり)。 また、「モーリーが入隊」「アリサが死亡」というミクロな事象、経歴・身体的特徴などに関しては各人物の項目に集約させています。

ヴァンツァー・武器について

シリーズで共通する兵装の重量・価格はそれぞれのタイトルでの絶対値なので『1』のウィニーライフルと『2』のツィーゲライフルはどちらが重く・安いかなどの判断できません。資料性が低いので掲載は見送ります。

出典による情報相違についての対処

正誤の判断がつかないものが複数ある場合はすべて掲載、ゲーム本編で得られる情報が最優先というのが原則です。
ソースによって、たとえば「ファミ通攻略本」と「電撃攻略本」とで情報が異なる場合には、その両方を併記するか、明らかに一方の誤りと判断できるものは記述しません。また、ワールドヒストリカにおいて散見される誤記や過去設定との矛盾点について、把握はしていますが、現時点で資料集内には未掲載です。

ソースにおいて、誤字・脱字など単純なケアレスミスと判断できるものは修正して掲載します。万が一、著しくしく整合性を欠く記述が資料にみられても、その不整合さの証明が困難である場合はそのまま掲載しています。無理につじつまを合わすために、設定を改竄することは避けています。

過去、攻略本などで見られた誤記と思われる主なもの。現在では、すでに解決(設定の上書き)がされたものもあります。

クリントン型のメーカーがホープライズ/センダー
→[ホープライズ][センダー]を参照

カリブ海諸国・フランス領ギニアがUSNに含まれる/含まれない
地図上ではこの区別が曖昧であり、文字による記述もないので断定は難しい。

武村和輝・草間亮五の通学先:横須賀高等電機学院/横須賀高専
本編で前者であることが示されている。ただし、この学校がどの種の教育施設に該当するかは定かではない。つまりは、高等専門学校か専門学校か不明。

リニー・バリラーの国籍:OCUスラウェシ/インドネシア
OCUインドネシアの一部に過ぎないスラウェシ島が独立国家であるいう記述はどこにもないため、スラウェシが島の名であることを知らない編集者が「出身:スラウェシ」の記述をみて、勝手に「スラウェシという国の出身」と解釈したと思われる。

PMOの日本語訳:平和維持機構/恒平和調停機構/国際平和調停機構
そもそもP.M.O.はPeace Mediating Organizationの略であり、mediateは「調停、仲裁」の意である。「恒」や「国際」がどこから導き出されたか不明であるし、「維持」ならばmaintainであるはずなので、「平和調停機構」の訳をとる。第2次ハフマン紛争後、組織された軍は「平和調停軍」とされている。

補記情報欄について

資料集内には多数の補記情報欄(黄色枠・薄黄色背景の囲み)を設けています。wikiでのフロントミッションの設定に関する情報ページでは、編集者の見解と、ゲーム内の(誰かの)見解が一緒くたとなっているようですが、当資料集では囲みを用い、編集者による付加情報は別掲しています。

囲み内の掲載内容は以下のとおり。

  1. その項目に関する現実世界での情勢。
  2. 出典情報。また、出典により情報が異なる場合には、周辺情報を含んだ解説。
  3. 個人的な考察や妄想。

フロントミッション5登場WAP設定の取り扱いについて(2008.2.27)

「設定は設定であって、ゲーム中で忠実に反映されるわけではない(スタッフインタビューより:当該部分抜粋は下掲)」というスタンスで制作されている。よって、ゲーム本編から拾い上げた情報を「新出の設定」として「既存の設定」として組み込むと確実に矛盾する箇所が出る。また、両者の整合性を保つ解釈をしたとしても、その改変がさらに他所に連鎖し大規模な設定破綻が起きる可能性を孕んでいる。
今後のタイトルでもこの姿勢が貫かれた場合、収集がつかなくなる恐れがあるので、FM5登場のWAPに関してはヒストリカなどの設定を優先的に扱い、ゲーム本編の情報は補助的に用いることとする。

草野裕朗氏:WAP製造企業や世界情勢など、あまり設定で出すWAPをしばってしまうとセットアップで選ぶ楽しみがなくなりますからね。それではつまらないかなと。正直なことをいうと、自分で使いたかったという理由もあるんですよ。とくに後半で手に入れるシャカールなどは僕の好みですし。そのあたりはゲーム性を取ったということで多めに見ていただけるとうれしいです。
玉井進太郎氏:シリーズ物なので、何を守って何を壊していくかは非常に難しかったです。WAPの設定については、ゲーム性を犠牲にしてまで、守っていこうと考えるわけにはいかなかったですね。