フロントミッション世界情勢



メルディフスキー
[ザーフトラ共和国]を参照。
 
 
20世紀後期の情勢
 

第2次世界大戦集結以後、アメリカ合衆国を中心とする西側の資本主義陣営と、ソビエト連邦を中心とした東側の共産主義陣営との対立が深まり、米ソの軍備拡張は核兵器の開発・保有競争を生んだ。この東西の冷戦は、1991年のソビエト連邦崩壊により終結。

また、植民地の独立や共産陣営の崩壊により情勢は多極化に移行し、圧政・宗教・民族などの対立を要因とする紛争や政変が頻発する混迷の時代へと突入した。
1970年代頃からは、欧米各国や日本などのNGO活動の援助が本格化し、先進国を主軸とする和平・経済の協調が進んだ。

 
21世紀前期

すでに20世紀後半から通貨統合を行うなど経済共同体として体制を固めつつあったヨーロッパ諸国が2005年に併合し、世界初の国家共同体となるE.C.(ヨーロッパ共同体)が成立。その10年後には、ロシアを主体にCIS諸国が結集し、新国家ザーフトラ共和国が誕生した。

2020年には、南北アメリカ大陸のほぼ全域がU.S.N.として統合。U.S.N.は太平洋の利権に強い意欲があり、対アジア政策の重要な踏み台となる日本やフィリピンを失うことを懸念し、O.C.U.成立に反対していたが、2026年、オーストラリア・日本・東南アジア諸国によるO.C.U.が成立した。

2030年、アフリカ大陸共同国家計画を発表し、統一に向かった動きをみせた。しかし、直後にアフリカ紛争が勃発し、E.C.とO.C.U.の代理戦争的な対立も孕み、紛争は長期化・拡大した。
相次ぐ巨大国家誕生により国際連合の意義は失われ弱体化。世界の多極化情勢は3大陣営の台頭で変質した。

 
21世紀後期
地域・国家統合が進む一方で、国家内の潜在的な問題が表面化し、アフリカ紛争など局地的な紛争が発生。
ハフマン島では2070年、2090年と2度に渡ってO.C.U.とU.S.N.の間で大規模な紛争が勃発し、これ以後、両国は冷戦状態に突入した。21世紀末からは世界的に不安定な情勢となり、ザーフトラ共和国策動によるマデイラ危機が発生、 カンボジア・ラオスが独立同盟、 ベネズエラ州独立宣言など反政府運動や反政府運動が激化した。
 
22世紀以降

反政府の動きは収まらず、アロルデシュで発生したクーデターは、フィリピンなどの反政府運動を誘発した。また、日本でもクーデターが発生し、大漢中、ザーフトラではテロ活動が活発化。

U.S.N.の国連復帰を契機に、O.C.U.との関係も改善する兆しを見せたが、軌道エレベーター建造計画で利害関係が衝突し、各国の関係は冷え込んだ。
また、 2171年の軌道エレベーター連続襲撃で世界的な混乱が発生した。

 
 
 
恒平和維持機構(PMO、Peace Mediation Organization)
 

ヨーロッパ、アジア、アメリカ大陸の国家統合による情勢変化、資金難で国際連合は活動を凍結。国連に代わる平和維持組織として、ザーフトラのメルディフスキー大統領によって設立された国際機関。

メルディフスキーが事務局長に就任。「正義と平和」を掲げ、各国に資金協力を求めたが、紛争など大規模な国際問題が起きなかったため、資金援助は減少傾向にあった。第1次ハフマン紛争の調停によって、その存在意義がアピールされたが、つづく第2次紛争時のサカタインダストリィ事件への関与の疑いがかかり弱体化。事件当時の事務局長であったメルディフスキーは、事件関与を否定しながらも辞任した。
同機構が組織した平和調停軍は、第2次ハフマン紛争後に島内の治安維持活動を行い、ハフマンの魂の掃討作戦を展開している。

 
国際連合(United Nations)

1945年に発足した、国際連盟に代わる新たな国際機構。国際平和の維持、人権尊重と諸国間の友好関係発展、経済的・社会的・文化的・人道的な問題解決の中心に立ち、国際的な調和を図るのが目的。総会、安全保障理事会、経済社会理事会、国際司法裁判所など多数の機関、委員会で組織されている。

国連の承認下、多国籍軍としてスエズ危機、コンゴ動乱、湾岸戦争などに加盟国軍を派兵。2020年のU.S.N.成立による関係国脱退など、21世紀前半に進んだ共同国家化により、その存在意義が失われていった。ザーフトラ共和国は国連に代わる新組織として、平和維持機構(PMO)を設立。
2113年、U.S.N.が国連に復帰。

サカタインダストリィ事件以後、恒平和維持機構の凋落で存在が見直された。インドシナ半島紛争では、国連軍が組織され、U.S.N.軍ストライクワイバーンズが治安維持活動を行った。

 

ゲームの性格上、武力衝突・紛争に関する記述で情勢の概略を記すにとどめるが、その裏には経済、情報・環境、民族、宗教、資源(食糧・水・燃料・鉱物)、生命倫理(BD・遺伝子操作)などなど、共同体を円滑に運営するのに障害となるものはたくさんあるだろう。
「20世紀後期の情勢」や「国際連合」の詳細は、到底ここに書ききれるものではないので、各位の見聞に委ねる。このページ最大の目的は世界地図を載せたかった、ただそれだけ。

フロントミッションの世界は一作目の発売時期(1995年)の現世界を基本としているようなので、いわゆる9・11(2001年)以降の対テロ国家情勢、BRICs躍進、インターネットの普及などは無関係と考えるべきだろうか。